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LARRY ADLER IN CONCERT
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Larry Adler

1991年の発売。

The New Glove Dictionaryという辞書には、「Larry Adler:クラッシック分野で認知され受け入れられた最初のハーモニカ奏者として知られ、この楽器をコンサート用に格上げした。」と紹介されていると解説が始まります。

前にもLPの解説で書かれていましたが、Wigmore Hallリサイタルの打ち上げで、AdlerがVaughan Williamsに、自分のために何か作曲してくれるように依頼しました。ハーモニカという楽器の説明を一通り説明すると、Williamsがそんな吹き吸いが交錯する楽器で真のレガートを表現できるかわからないといいました。Adlerはバッハのイ短調バイオリン・コンチェルトの一節を吹いて見せ、どこに吹き吸いの交代が行われるか指摘してくださいといいました。Williamsは指摘できず、その結果としてRomance in Dbが作曲されました。

実際には数回のやり取りがありました。

Adlerが、この楽器には無理な箇所があると相談しました。中々わかってもらえず繰り返し述べると、「何、私の音楽が嫌いなのか?」「いえ、そんなことは一言も言ってません。」「よろしい、わかった。もし私の書いたものが気に入らないなら書き直そう、それでも気に入らなかったらもう一回書き直そう、しかしそれでもだめなら、私はこの曲をバス・チューバ用にしてしまうぞ。」
実際、彼の次のコンサート用の作品は「チューバ・コンチェルト」(1954)になった。

「Romance]は1952年3月2日にニューヨークで初演されました。同じ年のロンドンではセンセーションを引き起こし、この作品の人気の開始点となりました。これはAdlerの生涯のハイライトでありましたが、それだけでは終わらず、WilliamsがAdlerをBenjaminに引き合わせ、作品を書かせることになりました。Benjaminの作品もここに含まれています。

クラシック・オン・パレードの一枚。

収録曲は、

1.Enescu:Romanian Rhapsody No.1
2.Gershwin:Rhapsody in Blue
3.Bizet:Carmen Fantasy
4.Ravel:Bolero
5.Granados:Spanish Dance
6.Benjamin:Jamaican Rumba
7.Gershwin:It ain't necessarily so
8.Chagrin:Roumanian Fantasy

Benjamin:Harmonica Concerto
9. I. Romanza
10. II. Canzona semplice
11. III. Rondo ambile

12.Vaughan Williams:Romance for harmonica with strings and pianoforte
Andante tranquillo-Poco animando-Allegro moderato

です。
by chromclass | 2004-11-20 10:31 | 鑑賞 | Comments(0)
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