某ハーモニカ教室からの依頼で、オーバーホールして欲しいとのこと。特に高音部が出にくいのでとの注文。
まず、マウスピースの分解掃除をしてスライドの動きをスムーズにしました。
次に調律の必要性を探るため、オクターブ奏法を試みますが、極端に音が震えるところはありません。しかし、音程的に変な感じがします。カバーを外してチューナーで調べて見ると、G音が下がっています。低音、中音、高音を調べると、なんとどれも一様に下がっています。なるほど、これならオクターブ奏法で音が震えない訳です。全部まとめて下がっているのですから。
他にもチューナーで調べるといくつか下がっており、また、ある音は上がっていました。
さて、高音が出にくい件ですが、特に問題があるとは思えません。恐らく、高音をうまく出す口の形がまだできていないのではないかと推察されます。口が締まった状態で吹くと、高音部はうまく鳴ってくれません。「
オー」の口の形にして口内の空間を大きくとって吹く必要があります。
修理を終えましたが、気になるのはG音の狂いです。この一週間で3本も狂っているのを直しました。まさか製造段階で狂っているなんてことはないでしょうねえ。