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シルバー部門、完全制覇! 元気な日本のお年より!!
シルバー部門では実は1位、2位、3位などの順位は付けないことになっています。ただし、審査員はしっかり点数を付けていて、そのうち上位3名(組)にトロフィーが渡されました。それをすべて日本が独占したのです。これを快挙といわずしてなんといおうか!

というのは表向きのメッセージですが、閉会式でこの結果を見ていて私は苦笑してしまいました。何しろ日本を除くアジア各国のハーモニカ奏者の年齢は若いのです。開会式のときに各国の演奏がありましたが出てくるチームが若手ばかりなので、真野全連会長が思わず、「各国若いチームばかりなので、日本ではお年よりもがんばっているということを見せたいと思います。スーパーユニットの皆さんです。」と挨拶してしまいました。スーパーユニットといえば、森本先生、並木先生、鶴田先生、町田先生、斎藤先生、真野会長という、それこそスーパー奏者ばかりのアンサンブルです。演奏した曲は「ムーンライト・セレナーデ」というゆっくりしたムーディな曲。実は結構高度なテクニックを要する難しい曲ですが、あの挨拶の後での演奏では、会場の皆さんは、「オー、本当だ、日本のおじいちゃん達元気だなあ。」としか思わなかったのではないかと危惧した次第です。

さて、今回の日本チームは、お年寄りが大変多かったです。若者よりお年寄りの方が時間的、経済的に余裕があるのが一面かもしれません。ただ、私にはこれが我が国のハーモニカ会の現状をよく反映しているようにも思えます。ハーモニカ教室はたくさんありますが、メンバーは圧倒的にお年寄多いのではないでしょうか。残念ながら香港チーム、台湾チームのような若者たちの姿は、あまりお目にかかりません。事情は米国や仏国でも似ているかもしれません。後継者不足、世代の断絶、どの先進諸国の指導者たちも嘆いているように思われます。なんとか魅力的なハーモニカ界にして若者を呼び込む必要があると思います。

一つの原因としては、若者が10 holesの方に流れているのが挙げられます。故Pete Pedersonさんもアメリカのクロマチック事情についてそう嘆いていたのが思い出されます。10 holesのコンテスト参加者は今回は少なかったので、もしもっと参加していたらその部門でもっと結果を出せたかもしれませんが、これも時間的、経済的に余裕がなかったのでしょうか。ちょっと残念でした。

日本チームのシルバー部門での躍進についてですが、今回参加されたのは若いときからハーモニカを吹いていたお年寄りが多いと思います。この方達はシルバー世代に入っても皆大変元気です。一方、他のアジア諸国にはそのような世代の人はあまりいないのではないでしょうか。指導者の方達は役員などになっていてコンテストには参加していません。そういった面では日本チームは実力のある人たちが揃っていて、実力どおりの結果を出せたと思います。それに対しては素直に喜んでいますが、ただ将来のハーモニカ界の方向性を思うとき、かなり不安を感じてしまいます。

シルバー部門、完全制覇! 元気な日本のお年より!!_a0009196_17382640.jpgなお、スーパーユニットのうち、3人で作るブルーハーモニキャッツは閉会式で登場し、「バンブルビーブギ」と「コメディアンギャロップ」の超絶技巧を披露し、大喝采を浴びていました。願わくば聴衆が同じサブメンバーで構成されていることに気が付いてくれて欲しいと思いました。

参考:コンテスト結果
http://www.hkharmonica.org/aphf2004/en/announcement_details.php?id=12
by chromclass | 2004-08-19 11:26 | | Comments(0)
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