カテゴリ:技法( 33 )
音の柔らかさ
レッスンの終わりになって、「どうも先生の音は柔らかくって。中々そんな音は出ない。」と感想がもらされました。
さて、音の柔らかさの本質は何なのでしょうか。

まず考えられることは、口の中の空間の広さにあると思います。口の中の空間は吹いていると段々狭くなってくるものですが、そこを頑張って広く保つのがポイント。広い方が音はその中でよく反響してくれます。お風呂場で吹いたり、トンネルで吹いたり、」教会で吹いたりすると驚くほど音が良く反響してくれます。口の中の限られた空間ではありますが、そこを広く保つと、狭い口よりは反響音が出るのだと思います。

もう一つはレガートさにあるかと思います。初心者の人は吹く音と吸う音が中々滑らかな切り替えができません。熟練者は吹く音と吸う音の切り替えが非常に短い時間の中で起きています。では、どのようにしたらこの切り替え時間を短くできるのでしょうか。私は過去、ホームページのお話の格言集の中で

  レガートの上達には速吹き練習

というのを上げています。その説明には

  速吹き練習というと速く吹くための練習ではあるのですが、おかげで横隔膜を動かす筋肉が鍛えられて吹きと吸いの間隔が短くなります。これがスラーがかかったレガートの滑らかな演奏にとても役に立つんです。

と書いています。当初、速吹き練習は速吹きのためとだけ考えていたと思いますが、あるとき、これがレガートに役立っているんだと気が付いた次第です。
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by chromclass | 2016-07-20 10:54 | 技法 | Comments(0)
ソリストへの第一歩
ハーモニック・オムニバスに入団してからもう20年経ちました。

ここ数年はクロマチック3人、コード1人、バス1人(私)の5人構成でしたがクロマチック1人が退会されたので、カルテット構成のバンドになってしまいました。

1人は1ndパート専門を希望しているので、1stパートはこれまでと違い、専任パートになってしまいました。であれば、よりソリスト的な吹き方に挑戦してもらっていいのではないかと思い始めました。これまでは何とか楽譜どおりに吹くのが精一杯で、観客を魅了させるような演奏はできていませんでした。

で、例えばソリスト的な吹き方はというと




こんな感じの吹き方をしてもらいたいと思うのです。

この演奏は森本大先生なわけなので、そうそう素人が簡単にまねできるものではありませんが、いくつかのポイントがあると思います。

1.かなりの音量で吹く
  これまでの塔バンドの演奏を改めて聞いてみると、ハーモニカが鳴っているという感じで吹きこなしているという感じがしません。まずリードを通過する息の量をこれまでよりたくさんにする必要があります。大きな音で吹いているときには、ちょっとした口の形の変化でもはっきりと効果が現れ、またピアニシモとフォルテ氏もの差であるダイナミックレンジの幅も広がります。

2.ビブラートは必至
  大先生の吹き方は喉(スロート)ビブラートを駆使されており、きれいにかけられるまでは長年の就業が必要ですが、ハンド・ビブラートや横隔膜ビブラートでもそれなりの効果は出せます。これまでもビブラートを使うよう要請はしていたのですが、今後より徹底して使うよう求めていきます。

3.音のフェイク
  大先生は中フェイクに一大特徴があります。これを何とかマスターする必要があります。咥えて前フェイク、中フェイクも適宜使っています。という訳で、フェイクで音程の上げ下げを思い通りにできるようにさせたいと思います。

とりあえず昨夜の練習ではこれらを意識して吹いてもらいましたが、これまでの聞こえ方とはがらりと変わりましたね。幸先良いスタートです。

今のところこれらを駆使しようとすると、足踏みでカウントするのがおぼつかなくなり、リズムが乱れてしまうようなところが見受けられます。これからの課題です。

しかし本人もこれまでの吹き方とは違うというのは十分納得できたようなので、今後も練習の都度忘れないように指摘していきたいと思います。

津語の出番は10月19日の「みんなの街ハーモニカ・コンサート」です。頑張って練習していきたいと思っています。
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by chromclass | 2014-08-06 22:27 | 技法 | Comments(0)
Robert Bonfiglio Interview Snippet for BluesHarmonica.com with David
舌の使い方をとてもよく説明してくれています。何らかのヒントになれば。

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by chromclass | 2013-11-27 07:47 | 技法 | Comments(0)
ビブラート
いつも横隔膜ビブラートと言い続けているので、ネットで色々と調べてみました。

一つのきっかけは、先月のもんオケの合宿で、あるベテラン・トランぺッターから指摘された「横隔膜は不随意筋であって、振動なんか99%しない」という言葉でした。それ以来、トラウマのようになって頭から離れません。で、ちょっと調べてみようと思ったのです。

彼からは、医学的に1%振動することがあるとも聞いていました。まず横隔膜を検索すると、横隔膜の振動したのがシャックリであると書かれていたので、これが1%に相当するのではないかと考えました。うむ、シャックリでビブラートはかけられないよなと納得しました。

横隔膜が呼吸のために上下に動いていることは確かですので、横隔膜をコントロールしているのは何かと見てみました。、ドーム状になった横隔膜を収縮させると胸腔の容積が広がり(吸い)、拡張によって容積が減る(吹き)のが呼吸であり、支配神経は頚神経からの横隔神経であるとのこと。支配神経は頚神経からの横隔神経で、横隔神経は、運動神経、感覚神経、交感神経の繊維を含む。息を吹いたり吸ったりは自分の意志でできますから、横隔膜の収縮と拡張の速さや振幅の幅は自分の意志でコントロールできるということになりましょう。よしよし(^^)。

次にカラオケや声楽関係のビブラートの説明を見ました。

ん?横隔膜だけではなく、必ず喉の筋肉も動く。あれっ、クロードさんの、喉を開いたままにするんだという説明と違う。さらに読み進むと、声楽のビブラートは音程の変化によってつけ、音程を変化させるには必ず喉の筋肉が関係してくる。なるほど。しかし、ハーモニカでは音程を変化させる必要はないわけだし。そう考えればクロードさんの説明とも合う。よしよし(^^)。(タング・ビブラートやハンド・カバーの話題ではないのでお間違えなく。)

次にフルートのビブラートを調べました。

どうもフルートのビブラートは音程の高低で出しているらしい。クロードさんは、音程は変化せずに音の大小でビブラートをかけると言っていた。フルートは息の強弱で音程も変わるのかもしれないな。あ、そういえばクロマチックできれいなタング・ビブラートを駆使するM先生が、「ビブラートは音程の変化であって、どんなに横隔膜ビブラートを使っているという奏者の音でも、チューナーで測ると必ず音程が変化していた。」と言っていたっけ。となると、音程の変化の度合いに帰着するのかもしれない。M先生はタング・ブロックで音程を積極的に変化させているけど、クロードさんは音の強弱を積極的に変化させていると言えるのかもしれない。どちらも、音程の変化は有り得る。けど、主眼がどちらかということで二人の音色の違いが出ているのではなかろうか。納得(^^)。私はクロードさんの強弱に傾倒してます。

なお、フルートのサイトにはビブラートに関する色々な話題が豊富で含蓄に富んでいますので、ぜひ目を通しておかれるとよいと思います。

さて、バイオリンやギターのビブラートは弦の張り方の変化で出していますから、音程の変化だろうと思います。

木管や金管のビブラートも調べておいた方がいいかもしれませんね。私の宿題にしておきます。

用語

ちりめんビブラート:細かすぎるビブラート。なるほど、こう呼ぶのか。

注意

「基準音よりも音程が下がらないように:なぜ基準音よりも音程をさげてはならないのか、それは、人間の耳に入って来たときに不快になるからです。基準音よりも音程が下がった状態のビブラートは、いくらビブラートで感情をいれようとしても、相手には不快に感じられてしまいます。」

そうだよねえ。複音の、下手なバイオリン奏法はこれが該当するんだな。秀廊先生は下げないようにとおっしゃっていた。
私は音のフェイクでも、下げたままのロングトーンは使いません。前フェイク、後フェイク、中フェイクのいずれも、基準音を気にしながらかけています。
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by chromclass | 2013-09-15 16:48 | 技法 | Comments(0)
必殺鼻つまみの術
今回の合宿でも見られたのですが、ハーモニカの音出しで吹き吸いをハーモニカだけではなく鼻からも吹き吸いしている方がいらっしゃいます。結果として

・音が弱々しい
・音が長続きせず、すぐ肺が一杯になってしまう

という現象になります。

中々本人は気付いていないのですが、納得させるための必殺技がこれ!

「鼻をつまんで吹き吸いしてごらん。」

とたんに音が大きくなり、音を長く伸ばせるようになるので、一発で納得してくれます。

ところが次の質問で参ってしまいます。

「どうやって鼻を止めたらいいのでしょう。」

鼻を止めるなんていう操作はあまりに当たり前のことなので、具体的にこうしなさいというよい助言をまだ見出せないでいます。

「ストローでジュースを飲むとき、ちゃんと鼻を止めているはずですよ。」

と言うのが精一杯です。中には

「あ、わかった!」

といって鼻が留まる人がいるのですが、そんな時はホッとします。よい助言があったらぜひ教えてください。

なお、これは吹きまたは吸いが連続して呼吸が苦しくなったときに鼻からも出し入れする、どちらかと言えば高等テクニックの話とは違います。あくまで音出し段階での苦労話の一つです。
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by chromclass | 2013-07-11 13:06 | 技法 | Comments(0)
足踏み
当教室では、概ね1拍毎の足踏みをしながら演奏することを推奨しています。本番では足の音がマイクに拾われないように体重移動やつま先だけの動きに変えるよう助言しますが、基本、体のどこかで1拍の動きは保っています。

でも、指導者によっては足踏みはおろか体の動きもやってはいけないときつく指導している場合もあるようで。マイクに拾われることを避ける意味合いではないようなのですが、禁止する真意はどこにあるのでしょうか。私には想像もつきません。

ネットで検索し、フット・タッピングという用語と色々な研究がありそうなことがわかりました。

http://repository.aichi-edu.ac.jp/dspace/bitstream/10424/4306/1/shinzanom014.pdf
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by chromclass | 2013-07-10 12:27 | 技法 | Comments(0)
マイムマイム
じみコンでは「マイムマイム」を演奏しながら、フォークダンスを踊ってみました。本来Cmの曲ですが、ボタン操作と踊りが中々うまくいかず、Amでボタン操作なしで臨みました。それでも足の動きで音が乱れ、中々難しかったです。
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生徒さんが写してくれた写真を基にGIFアニメにしました。
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by chromclass | 2013-05-24 02:41 | 技法 | Comments(0)
ビブラート談義
昨日は連休中にも関わらず、3人の方がグループ・レッスンで教室に見えました。

初めに音出しをしてもらって傾向を把握してから、初級曲集IIのハ長調の部分に書いてある音階練習と速吹き練習のやり方について説明をして、実践してもらいました。

その後はビブラートを中心に説明と練習を進めました。その中で、「誰々さんのビブラートはとてもきれいなんだけど、やり方を聴いても教えてくれないんです。」という話が出ました。この場面はたまたま私がその場面を見聞きしていたので状況はよくわかります。

で、それについて私なりの解釈をしてみたいと思い立ちました。さて、この方(Aさんとしましょう)はなぜ教えてくれないのでしょう。意地悪?方法論が企業秘密で教えない?いえいえそんな方とは思えません。私の感想はこうです。カラオケなんかを見聞きしていると、とてもきれいにビブラートがかかっている歌い方の人が時々いらっしゃいます。この人たちは、あまり意識しないできれいにビブラートがかかっているのではないかと思います。私が昔、ビブラートがかけられなかった頃、カラオケであんな風な歌い方ができる人は、ハーモニカを吹いてもうまくかかるのではないかなと羨望のまなざしで眺めておりました。私はといえば歌の方は全くダメで、今でもカラオケに行くのは大嫌いな方ですから、歌ってもピクリともビブラートはかかりません。

このように自然にビブラートがかかる人は、多分それをどうやってかけているのと聞いても、おそらく説明ができないのではないでしょうか。あくまで自然にかかるのです。ですから、Aさんもきっと聞かれても説明できなかったのではないでしょうか。ある意味、理想的なビブラートのかけ方だと思います。

という訳で私自身は長らく(25年も)ビブラート知らずで過ごしていたのでしたが、1994年、横浜大会の前の年にクロード・ガーデンさんが来日されたおりに講習会でビブラートのかけ方を教えていただきました。目からうろこが落ちるとはこのことで、あっという間にその方法がわかりました。

方法自体は当インターネット・クロマチック・ハーモニカ教室で解説してありますのでここでは述べませんが、かける原理は非常に簡単で、誰にでもできることなのです。ただし、それを実際の曲の中でうまく使うというのはそれなりの修練が必要で、一朝一夕にはできません。でも、方法を知っておくことはとても大事です。今後の音色の改良のベースとなっていきます。

昨日は、この原理を教えて、実際に音出しでビブラートをかける練習をしてもらいました。練習曲として「旅人・スナフキン」を使いました。色々やった後、「ロンドン・デリーの歌」をやってみてというリクエストがあり、やって見せました。同様に「アニー・ローリー」もいいですね。「母さんの歌」を二重奏でやって、2ndの人がビブラートをかけていたら、負けじと自分もかけるようにすると上達しやすいよとやり方をみんなでやってみました。

今年の夏の合宿では「クロマチックハーモニカらしい音の追及」と題して、同様の講習にする予定です。合宿の他の先生方の講義概要を見ても、私を含めて3人の先生方が「ビブラート」という項目が入っています。おそらく3名とも違うやり方を説明してくれるのではないかと思いますが、正解は一つではありません。それぞれのやり方でその人なりの音色が出てくるのです。よい機会です。3人の講義を聞いてそれらを比較できる、素晴らしい合宿になるのではないかと期待しております。
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by chromclass | 2013-05-06 09:32 | 技法 | Comments(0)
最低音域
昨夜のハーモニック・オムニバスの練習で、16穴の左4穴、最低音域のフレーズを非常に苦しそうに吹いているので、最低音域は軽く吹くと出るんですよと助言したところ、「あ、本当だ!」と納得してくれて、しばらく音階練習をやった後で、合奏時の低音がグンとボリューム・アップしました。
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by chromclass | 2011-09-07 10:06 | 技法 | Comments(0)
ハンドビブラート
ハンド・ビブラート(ハンド・カバー・ビブラートではありません、念のため)はハーモニカを前後に揺らせて強弱のビブラートを作り出します。

これまでも教室で何とかうまくやってもらおうと指導してきましたが、中々習得してもらえません。

先日ダンスの休憩時間中に考えていて、はたと気付いたことがありました。それを柏教室で黒板上に描いてみました。
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手を揺らしてというと、大方の生徒はまずハーモニカを離す、近づけるの連続で手を動かします。で、自分の動かし方をもう一度よく考えてみると、ハーモニカを近づける、離すという風に動かしているのが感じられました。なるほど、そこかと閃きました。

横隔膜ビブラートのかけ方を考えてみると、

わうわうわうわう(強弱強弱強弱強弱)

と16分音符位の速さで強弱を出すわけです。ハンド・ビブラートでも、強弱の波を作るには、ハーモニカを近づける(唇に押し付ける)、離すの繰り返しでなければなりません。自分では無意識にそうやっていたのですが、生徒さんが離す、近づけるとやっているのを見過ごしていたのです。離す、近づけるでは一生懸命ゆっくりと動かしてくださいと言っても、ゆっくりの動きには中々ならなかったのです。それで逆に近づける、離すの繰り返しにしてもらうと、すぐにゆっくりした動きになるようです。

これですよ、これがコツなんですよ。

ハンド・ビブラートは森本大先生が達人で、あの素敵な音色が生み出されるのですが、大先生の場合はさらにそれと横隔膜ビブラートを同期させてよりきらびやかなビブラートを生んでいるように思っています。私自身、それに近づけるべく努力しています。

コツをつかんだら、ぜひ「ふるさと」をゆっくりしたテンポで吹いて、ビブラートを効かせて下さい。聞く人を感動させること請け合いです。他のゆっくりの曲にもどんどん応用してください。
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by chromclass | 2010-10-27 23:59 | 技法 | Comments(0)