スラーの訓練に役立つのは、意外と速吹き練習です。スラーの中では前の音と次の音が瞬間的に入れ替わって発音されなければなりません。吹き吸いのあるハーモニカでは、ゆっくりな曲だけを練習していて次の音の発音をすばやく切り替えようといった練習方法だけはなかなかうまくいかないものですが、速い曲を演奏できる奏者にとっては吹きと吸いが瞬間的に入れ替わるのは日ごろからたっぷり練習できているわけです。したがって、そういう人は難なくスラーを滑らかに吹くことができます。
アドラー、ライリー、ガーデン、ムラッド、・・・・・・、みんな速い曲をこなせる人達で、スラーのゆっくりした曲でも吹き吸いの切り替えはほとんど気づかせません。